お客様のご要望から始まったラックジョバー事業。すべては小売店さま発展のために

大西衣料㈱は、衣料品・雑貨の総合卸売として、“ほしい商品を、ほしい時に、いつでもお仕入れしていただく”店舗とWebショップを展開し、全国の小売店様をサポートしています。大西衣料㈱は時代とともに成長、変化を続けていますが、その変遷過程で、1989年、ラックジョバー事業の前身が生まれました。

1980年代後半、卸先である衣料品店のお客様より「仕入れに手間のかかる実用衣料(靴下、下着、肌着など)を安定的に供給してほしい」という強いご要望をいただいたことが始まりです。品揃えに優れた数少ない総合衣料問屋の一つではあったものの、小売店の売り場は未知の領域で、0からの挑戦だったのです。決して平坦な道のりではなかったものの、着実に成長し続け、現在のラックジョバー事業は、2021年に全国導入店1000店舗を達成。北は北海道から南は鹿児島と、全国でご利用いただいています。

ラックジョバーとは?衣料品売り場の一部から全体まで、まるごとサポート!

ラックジョバーとは、アメリカで生まれた卸売業の業態の一つで、小売店の売り場の一定スペースの商品管理、MDから品揃え、商品供給までを一貫して担う販売形態です。店舗側の業務は、基本的には品出しのみで、在庫確認や発注を行う必要がなく、商品は自動納品。自社での仕入れや商品構成企画が省けるため、取り扱い実績がなくても、専任バイヤーが不在でも、品揃えを実現することができるシステムです。

大西衣料㈱では、総合衣料品店はもちろんのこと、取扱商品の多角化をはかるドラッグストア、ホームセンターやスーパーマーケット等の非衣料品業界にもサービスを提供しており、商品の管理や供給のみならず、商品構成提案、売場レイアウト提案、売場運営アドバイス、販促計画提案、販促チラシ作成、売場演出(VP)など、売り場づくりの“まるごと”をサポートしています。

売り場の一部分とは言え、商品構成の一切を預かります。限られたスペースの中でしっかりと売上を立てるには、確かなノウハウと商品力、下支えする物流網が必要となります。



強みは、鮮度にこだわった売り場づくり

限られたスペースで、永続的に売上を上げるのは簡単なことではありません。大西衣料では、売り場の維持だけではなく、売上に貢献する“売り場の鮮度”にこだわり、スペースの大小に関わらず、シーズン商品を展開しています。それが成せるのは、 最適な商品ライフサイクルを追求し、可視化したデータ活用によるもの。各エリアに配属されたラウンダーと連携して売り場の状態を把握しながら、本部では、コントローラーが毎日のPOSデータを分析し、季節・生活催事に応じた適正在庫の維持のため、きめ細かく週単位でコントロールしています。エリアや店舗ごとの特性に応じて、最適な商品を、最適な量で、タイミングを逃すことなく供給することで、鮮度を保ち続けています。 一朝一夕では得られない確かなデータ活用、問屋だからこその商品力や物流網が支える“売り場の鮮度”、それは、大西衣料のこだわりであり、強みとなっています。



<出展レポート>2年ぶりの出展となる「JAPAN DIY HOMECENTER SHOW 2023」

2023年8月24~26日の3日間、幕張メッセで開催された「JAPAN DIY HOMECENTER SHOW 2023」に出展しました。展示会の様子を、展示会責任者の俵屋 充博に聞きました。

———どのような展示会でしたか?

俵屋:
当社は2年ぶりの出展でしたが、コロナ禍が収束に向かい、来場者数・出展社数ともに昨年を大幅に上回ったそうです。初日の午前中から、たくさんの方が来場され、活気あふれる展示会でした。

———なぜ、ホームセンター業界の展示会に出展するのでしょうか?

俵屋:
現在、ラックジョバーサービスの主なお取引先は総合衣料品店様ですが、非衣料品店様の引き合いが増えています。とりわけ地方のホームセンター様は、ワンストップショッピングとしての役割が強くなり、商品カテゴリーの拡充を検討されています。そこで、当社のラックジョバーサービスのご提案はもちろんのこと、ホームセンターのお客様層とも親和性が高いプライベートブランド商品もご覧いただきたく、出展しました。

———展示会を終えて、手応えはいかがでしょうか?

俵屋: 
ブースに来場された方のニーズは、売場の多角化であったり、すでに衣料品を取り扱っているものの改善の一手として検討されるなど様々でした。大西衣料ラックジョバーのポイントである“小売店にとって、ロスが出ない仕組み”や、“鮮度ある売場づくり”を魅力に感じていただけた展示会だったと思います。業界内で認知度が高いわけではないので、売り場の一選択肢として、知って、活用いただきたいですね。



【概要】
全国1000を超える導入店の毎日の販売POSデータをもとに、販売・在庫情報をリアルタイムに収集・分析し、週単位で在庫量をコントロールしています。季節・生活催事などのライフサイクル、市場動向や消費者ニーズにあわせて、商品を適時・適量な品揃えで補充していくシステムです。
店舗側の業務は品出し対応のみで、在庫確認や発注を行う必要がなく、自動的に納品されます。専任バイヤーが不在でも品揃えを実現し、季節商品の構成比率が高い鮮度ある売場を保ちながら、返品入替え制で在庫リスクはありません。
当社は、卸業で培った仕入れノウハウと全国導入店の販売データを活用し、流通の各段階で無駄な在庫の増加を防止する的確な商品構成を提供することで、社会課題である衣料ロスの削減にも貢献します。

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